ブックレビュー『岬バーガー』著:本馬英治 高校生サーファーの青春物語

123です。

コロナの影響でこのGWは福岡でもサーフィン自粛なのはもちろん、移動もできずに過ごしております。

ただこんな状況もできるだけポジティブに考えたい。

なのでいままでやりたかった読書時間を子供の面倒みる合間につくったりしてみました。

サーフィン自粛期間で海が恋しいので、海を想像できる本が読みたいなと思い、以前読んだ小説『岬バーガー』を読み直してみたので、レビュー記事書きます。

『岬バーガー』とは

著者の本馬英治さんは1967年の神奈川県生まれ。会社員のからわら、2008年にこの『岬バーガー』で作家デビューされたそうです。

下記は文庫本出版の小学館サイトより抜粋

ぼくたちは、つらい体験をした。それでも、海が好きなんだ。

 高校二年生の涼は、親友のケンとサーフィンに明け暮れていた。海岸清掃をきっかけに、同級生の凛がサーフィン仲間に加わった。三人が入るのは、悲しい伝説のせいか人気のない「岬下」ポイントだ。

 ある日、その岬下ポイントに不思議な男があらわれて、ハンバーガーショップを開店した。シンプルだけど、ものすごく美味しいハンバーガーは、地元ですぐに評判となり、人気の店となる。高校生三人組も、サーフィンの合間に手伝うことにした。そんな楽しい毎日がいつまでも続くと思っていた……。

 海を愛するすべての人に贈る、サーファーだからこそ描き切れた青春小説の新たな波! 忘れられない夏が、今、はじまる。

小学館サイトより

個人的に好きな部分を抜粋

大きな水の盛り上がりから滑り降りる。加速し、ターンする。

今度は降りた波を駆け上がる。ケンも次々に波を捉えている。

この瞬間こそがサーフィンだと思う。

同時にこの瞬間を待ち望んでいた退屈な日々もサーフィンだと思う。

『岬バーガー』より

僕は海を振り返って手頃な波を探した。小さなうねりが水面を盛り上げながら近づいてくるのが見えた。

余計なプレッシャーを与えてしまわないように何も合図しないで、ふいに凛のサーフボードを一気に押し出して手を放す。

凜がサーフィンという魔法にかかってくれることを祈りながら。

『岬バーガー』より

「人生のいろいろな事を波に置き換えて考えられるようになったと思うよ。

毎日の生活の中で、厳しい状況とか大きな問題を前にしても平気。

波の中にいる時と同じだよ。」

『岬バーガー』より

123レビュー

この本は数年前に、サーファー友人より勧められて読んだのがきっかけでした。

その時も今回も、サーファーなら誰しも共感できるような内容や、日々違う海のようすなどの風景描写がとても綺麗に描かれているなと感じました。環境問題にふれる部分などもあり、主人公達がサーフィンと海が好きなんだなという心もうまく表現されてます。

主人公達のサーフィンやハンバーガーショップを通じての生活が羨ましく感じるとともに、自分の子供もこんな感受性になってくれるといいなと思いました。自分の子供が読書感想文を書く年頃になったらこの本をすすめたいと考えてます(笑)

きっと読んだことある方も多いのでしょうが、海が好きな方は是非読んでみてほしい一冊です。読みやすい量なのでサーフトリップのお供に持っていくのもいいと思います!




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。